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部落問題を考える

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 あなたが「被差別部落の人と結婚する」と言えば両親は心から賛成するだろうか。あるいは我が子がそうした結婚の選択をしたとき、新しい家族を歓迎し、若い2人にエールを送ることができるだろうか。
 他の社会問題には高い意識で取り組んでいても、身内には被差別者を迎えたくない、という場合がある。結婚差別が人権侵害であると理解されている今日でもなお、被差別部落出身者という理由で両親や親族が反対するケースは後を断たない。
 一般に結婚差別はプライバシーの問題として扱われ、社会問題になりにくいといわれている。しかし社会の差別意識が個人を縛り、差別を恐れる人々によって結婚差別がくりかえされていることを知ってほしい。

なぜ私を拒むのですか 結婚差別を考える


失恋から立ち直るために

 出身地が被差別部落だというだけで結婚できないなんておかしい!誰もが、そう語る時代である。しかし現実に結婚を視野に入れた“おつきあい”となると二の足を踏む若者が多いのもまた事実だ。本人は乗り越えられると信じている差別の壁も、周囲の意見で微妙に変わってしまう。片山弥生(30歳 仮名)のはじまりかけた恋にストップをかけたのは、部落出身者の工藤エミ(33歳 仮名)だった。
 話は年下の友人、片山弥生の失恋にはじまる。
当時26歳だった弥生は14歳年上の恋人に結婚を申し込まれた。有頂天になって両親に報告したが「相手が年上過ぎる」という理由で母親が猛反対。一卵性母娘といわれてきた弥生は、母に反抗することなく恋人に別れを告げた。とはいえ、失恋のショックは大きく、しばらく心療内科に通う日々が続いていた。
 そんな弥生がエミに相談をもちかけてきた。さすがにげっそりと痩せてはいたが暗さはない。
「落ち込んでいても仕方がないんで、先日お見合いパーティーに登録したんですよ。そうしたら、とても素敵な人に出会って」
 にこやかな笑顔にエミもほっと胸をなで下ろした。もうすでに何度か会っているという。
「彼、とてもいい人なんです。でも、仕事や住んでいるところを教えてくれなくて・・・・」
 エミの中にイヤな予感が走った。
「それで、この前やっと話してくれたのだけれど、どうも部落の人らしくて。仕事も、そうみたいなんです」
 失恋から立ち直るための新しい恋も、どうやら前途多難のようだ。


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