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「基本編」


Q7.部落問題は部落の人の問題だから、わたしには関係がないのでは?

正しい理解を欠いたままだと、知らないうちに誰かを傷つけてしまうかもしれません。

例えば、女性差別は女性だけの問題ではありませんし、障害者差別は障害をもつ人自身が解決すればいい問題ではありません。それと同様、部落差別もまた部落の人だけの問題では決してありません。

差別は「差別される存在」によって引き起こされるものではありません。【偏見】や先入観にとらわれてしまう人間の心理により起こります。女性にしても、障害をもつ人にしても、その人たちの何を「マイナス」とみなすかは、その人たち自身が決めているわけではないのです。

ただし、このことをもって、差別問題の「問題」は、「差別する側」だけにあるとしてしまうと、肝心なことが見過ごされてしまいます。それは「わたしは差別なんかしない、だからわたしには差別問題は関係ない」という、多くの人が陥りがちな思い込みです。

あなたが部落の人と今は出会っていないとしても、今後どこかで出会うことになるかもしれません。ひょっとすると、すでに出会っているのに気づいていないという可能性もあります。また、もし部落に対する偏見や差別感情(Q2、Q10参照)をあらわにする人に出会ったら、その誤りを指摘する自信はありますか?

差別は人と人との対等な関係性を阻みます。これを否定するには、その根拠となる偏見や先入観を突く必要があります。そのために問題の本質を正しく理解しておくことはとても大切なことなのです(Q9参照)。

このことは、わたしたちが暮らしている社会をどのようなものにしたいのか、ということに密接に関係しています。一人ひとりが自分自身の問題、ひいては社会全体の問題として差別について考えていくことが、差別の解消につながるのです。

差別の芽は日常生活のそこかしこにあります。意識できていないだけで、ひょっとするとあなた自身の中にもあるかもしれません。

【偏見】
十分な証拠のない思い込みで、他人のことを悪く考えてしまうこと。ある集団に属しているとみなされる、または、その集団が持つマイナスの特性を持っているとみなされるだけで、その人に対して向けられる嫌悪や悪意ある態度・意識のこと。