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「福祉・医療」
ハンセン病


9 ハンセン病回復者は、現在どのような不安をもっていますか

 

ハンセン病回復者たちは、現在どのような不安をもっていますか

ハンセン病回復者たちは、現在どのような不安をもっていますか。

 

療養所入所者は、何十年も療養所での生活を余儀なくされ、家族との絆も断たれ、なお迷惑をかけられないという思いを持っています。社会の偏見・差別もまだまだあるために、両親の墓参りをあきらめたままの人も多くいます。今となっては故郷に帰ることが難しくなっており、社会復帰をあきらめている人がほとんどで、このまま療養所で生涯を終えようとしているのが現状です。

毎年全国の療養所で約150人ほどが亡くなっていく中で、国は療養所を医療施設として存続させるのか、最後の一人まで国は責任を持つのか不安を持っています。また、国家公務員の定員削減計画により、医師、看護師、介護員が減らされて一人ひとりへのサービスが低下しないか、特に高齢で障がいを抱える人が増え、認知症となる高齢者も増えてマンツーマンの介護が必要になっているなかで療養所で最後まで安心して暮らせるかなど、不安が療養所の入所者たちにつのっています。このような不安を解消し、最後まで安心して暮らせるために、早急に医療・看護・介護体制の整備、入所者の生活保障に取り組むことが必要です。

全国で約1300人と言われている退所者と約80人と言われている非入所者は、病歴を隠さず当たり前に社会で生活できることを望んでいます。高齢化が進むなかで、地域の医療機関に安心してかかれること、介護が必要になったら、不安なく介護サービスを受けたり、場合によっては老人ホームなどの施設に入居したり、安心した社会生活を送れるために、個々の生活支援、地域の受け入れ態勢の整備が必要です。

*執筆協力:社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会 ハンセン病回復者支援センター