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「同性愛」


12.同性愛者の友達の相談に乗ってあげたい

仲のいい友達に、同性愛者であることを打ち明けられました。本人もはっきりと自覚したのは最近だということで、「これからどうしよう」と途方に暮れている様子でした。友達として力になりたいと思うのですが、同性愛の人がどんな悩みをもっているのか想像がつきません。どんな心構えで接すればいいのでしょうか。

友達はあなたを信頼して、不安な気持ちを打ち明けたのですね。あなたがそれをしっかりと受け止めようと思っていることが、まず何よりの「心構え」だと思います。
今の社会では異性愛が前提とされ、同性愛については無視されているに等しい状態であることから、同性愛の人はさまざまな問題にぶつかります。
思春期になると異性愛者は異性に引かれるようになりますが、同じころに多くの同性愛者は同性に引かれるようになります。異性愛者の場合は、周りに恋愛や性について語れる仲間がいたり、身近にある雑誌などからも恋愛や性に関する情報を容易に得ることができます。一方、同性愛者は同性愛に関する正確な情報を得る手段もあまりありません。インターネットの普及により増えてはきましたが、異性愛に関する情報量に比べると格段に乏しい状態です。
また、親にも打ち明けられず、身近に自分の本当の気持ちを言える仲間がいない場合がほとんどです。そのうえ異性愛前提の社会には、同性愛に対する差別や偏見がはびこっています。テレビなどのメディアを中心に同性愛者は侮蔑や嘲笑の対象とされているのです。
このような状況のなかで、多くの同性愛者は正確な情報を得られず、自分の本当の気持ちを誰とも共有できず、孤立し、自分自身のことを肯定できないでいることが非常に多くあります。また、結婚や就職、ひいては老後のことなど、将来のことについても不安を抱く同性愛者が少なくありません。
こうした同性愛者を取り巻く状況を理解したうえで、友達が不安を抱いたり、気持ちが揺れたりすることに思いをめぐらせ、共感する姿勢を見せてあげてください。わからないことはわからないと言ってもいいのです。ただ、「友達としてあなたとともにいるよ」という気持ちを表すだけでもきっと心強いでしょう。

【参考文献】
『ボクの彼氏はどこにいる?』石川大我著講談社
『同性愛者たち』井田真木子著文芸春秋