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「同性愛」


9.年配の同性愛者っているんですか?

最近、若い同性愛の人たちがテレビ番組に出演したり、本を出したりして、自分のことを語るようになったのを見て「時代は変わったな」と思うのですが、年配の人の中にも同性愛者っているんですか?

勿論、同性愛者は若い人だけではありません。
日本で同性愛者の広汎な人権運動や交流活動を始めたのは、現在50歳前後の人たちです。ですから、中高年、老年になった時に、同性愛者としてどのようなライフスタイルをもって暮らしていくかということに関しては、まだ知識や経験の蓄積が少ない状態にあります。そのために、若年のうちからある同性愛者であることの葛藤や家族との関係についての悩みだけでなく、実際の生活をどのように送っていったら良いだろうかという不安も、年を重ねるにつれて切実なものになっていきます。
特に、現行の法律や諸制度が、従来の家族観に基づいて作られているために、そこから外れる同性愛者は暮らしにくいと感じることがあります。
問題としては、シングルで、あるいは同性パートナーと一緒に暮らす上での生計(パートナーを扶養している場合でも控除がされない)や住居(賃貸物件の中には夫婦か血縁関係のある人とでないと同居できない場合がある)、健康管理(入院をした時に同性パートナーが保証人として認められるか)や介護(家族による介護を受けられない場合がある)、財産の運用(どのようなライフプランの下にお金を貯めて使えばいいかわからない)、地域との関係(配偶者や子どもがいないと地域コミュニティとのかかわりが持ちにくい)、そして死の迎え方(葬儀や相続などに自分の遺志を反映させにくい)などが挙げられます。
そのような「エイジング」に関わる問題については、近年、同性愛者の間に関心が高まってきて、学習会や講演会などが開催されたり、書籍やミニコミ誌が刊行されたりしてきています。
なお、ゲイの仲間内の会話では、美容やフィットネスの話題が出ることも多くあります。それは、若さを維持して、同性に対して性的な魅力がある存在でい続けたいという願望が反映されているとも解釈できます。

参考文献
『同性パートナー生活読本―同居・税金・保険から介護・死別・相続まで プロブレムQ&A』永易至文著緑風出版