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「性同一性障害」


9.性同一性障害者を雇用する
Q1:今度、派遣会社から専門職としてやって来る女性が、じつは元は男性のトランスジェンダーで、性同一性障害の診断書も持っているとのことです。職場で受け入れるにあたり、何か気をつけることはありますか?

Q2:ある男性社員なのですが、入社以来徐々に容貌が変化して、最近はすっかり女性的になっています。いわゆる性同一性障害だったようで、本人と話し合ってみると、今後は女性として働けたらありがたいと言います。仕事の能力や勤務態度に問題はないので、なんとかその意向に沿いたいのですが、可能なものでしょうか?

職場内での人間関係のやりとりが女性としてスムーズにできるようであれば、むしろ普通に女性として接するほうが、全体として丸く収まります。
日常における扱いの細部や、どの範囲にまで事情を明らかにするかなど、本人の意向は個別のケースによって異なりますので、じっくり面談する必要はありますが、まずは周囲が自然な態度で接することができるなら、特に問題はないはずです。
こうした場合のトランスジェンダーにとって悩ましいのは、厳格に女か男かで二分された世の中の体制との齟齬(そご)が生じる場面です。
職場であれば、企業規模や雇用形態にもよるでしょうが、やはり納税とも関わる給与や社会保険を扱う部署担当者には事情を伝えて留意してもらう必要はあるかもしれません。
また、日常的には更衣室やトイレの使用が大きなポイントになりえます。男女別のどちらを使ってもらうにしても、本人の希望を尊重しつつ、周囲の同僚との合意点を見出しておく必要があります。他には健康診断などの際の配慮も考慮点ですね。
社内運動会に女性として出場したり、退社後に飲みに行ったりするグループが同僚の女性たちと懇意である……などのように、オフィシャルでない部分でなら、実状を優先した取り扱いにほとんど差し支えはないのではないでしょうか。
ともあれ、偏見は論外としても、必要以上に意識するのもかえって本人にプレッシャーになります。人は典型的な男女ばかりではないのだという認識を職場で共有できるといいですね。場合によっては、性の多様性についての研修会などを催すきっかけにしてもよいでしょう。