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子どもへのいじめを学校に認識させたい

小学2年生の息子のノートに落書きがあるのを見つけました、ノートが使えなくなるほどひどい落書きだったので子どもに問いただしたところ、クラスメートのA君がしたとのこと。そこで担任あてにその旨を連絡帳に書き、登校させました。担任からの返信には「クラスの子どもたちに聞いたところ、本人が自分で落書きをしていたと言っている」との内容が書かれていました。
もう一度、子どもに確認すると、「自分では書いていない」と言います。もし「いじめ」なら早く対処しなければと思いますが、息子の言葉以外に証拠はありません。息子の話を再度、先生に連絡すべきかどうかで迷っています。何かよい方法はありますか。

「子どもがいじめにあっているのでは?」と思うようなことが起きると、親としてとても心配ですね。だからこそ子どもに聞きたいし、相手の名前が出れば、教師からその子に問いただしてほしいと思うのは当然です。
けれど、まずは感情的にならず、じっくりと子どもの気持ちを考えて対応することが重要ではないでしょうか。落書きを見て顔色が変わった親の問いかけに、「怒られる」と思ってとっさに言い逃れを言ってしまったという可能性もないとはいえませんし、教師に問いただされた子どもも同じように思って否定したのかもしれません。「子ども自身がわが身を守りたいとの思いで言ってしまったことかもしれない」と考えることも必要でしょう。
あるいは「勉強に必要なノートに落書きをする」ということが、クラスの中で遊びとなっているのかもしれません。その事実があるかどうかを教師に確認してみてください。「誰がやったのか」ではなく、「なぜそうなったのか」という視点で考えてみると、対処の仕方も変わってきます。「いじめ」を前面に出して問題提起するのではなく、クラス集団の遊びや個々の持ち物管理についてなど、子ども同士の話し合いを求めることが重要だと思います。あわせて子ども同士の関係について、各自が自分の思いを出し合えているかなど、保護者会などで報告してくれるよう担任に求めてはいかがでしょうか。