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特集



基本編:部落差別って、なんですか?

2007/09/28


   
   
そっとしておけば部落差別は自然になくなるのでは?
知らなかった人にあえて知らせる必要はないのでは?

~「知らない」せいで、差別を助長してしまうことがあります~
インターネット上では、部落のマイナスイメージを助長する表現がめずらしくありません。ネット上でのコミュニケーションが現実社会に影響力を及ぼしている状況のもとで、これらの悪意ある情報は歯止めなく氾濫(はんらん)しています。にもかかわらず、「教えない」という態度で差別をなくそうとすることは非現実的なことであるともいえるでしょう。
また、部落差別はしばしば、遠回しな表現を用いて伝えられます。そこが部落であるということを知らなくても、身近な人から「つきあってはいけない」「こわい」などといった 【偏見】を耳にしたとき、差別を見抜くことができなければ、う呑みにしてしまうおそれがあります。そして、その偏見をさらに広める立場となったら、知らないままでも部落差別を助長することになるのです。無知はこのように、たびたび差別につながります。
人権教育・啓発の場などで「知らなければよかった」という気持ちを抱く人もいるかもしれません。しかし、「知りたくない」と自分にとって不都合な現実から目をそむけていては、解決にはつながりません。現実の問題をきちんと社会全体で共有したうえで、差別をなくすための行動をとることが重要なのです。
「解放令」(Q5参照)の発布が1871(明治4)年、【全国水平社】創立が1922(大正11)年、そして戦後は部落解放運動と同和対策事業の展開がありました。「解放令」の後50年差別がなくならなかったために水平社ができ、敗戦後の新憲法と民主化のもとでも差別がなくならなかったために戦後の解放運動と同和対策事業があった、といえるのではないでしょうか。考えたくない現実が「クサいものにフタをする」かたちで放置されたままでは、差別がなくならなかったことを、歴史は伝えています。