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2011/02/08
多重困難を伴走支援 パーソナル・サポート始動


失業や孤立、住まいを失うなどの“多重困難”を抱えた一人一人に寄り添い、支援する「パーソナル・サポート・サービス」。国のモデル事業として昨年十一月から順次、福岡市や横浜市など五地域で始まった。生活再建への切り札になるのか、支援の現場をのぞいた。 (飯田克志)

「ここのアパートはどうかな」「娘が道を覚えて通勤するのは難しそう」

横浜市の住宅街で今月中旬、同サービスの担い手であるパーソナル・サポーター(PS)の高沢幸男さんが、六十代の女性と知的障害のある三十代の娘と話し合っていた。

手持ちの金が尽きたこの母娘は今月二日、同市中区の公園で寝ているところを住民に保護された。母娘は昨夏、夫の家賃滞納で住まいを失った。主な収入は娘の給与約七万円。昨年十一月以降は、終日営業の飲食店で夜を明かしてきた。

高沢さんは、生活保護が受給できるよう区役所へ同行したほか、新居を一緒に探した。母親は「行政に相談するとは思いもしなかった」と打ち明ける。高沢さんは「母親も就労できるところまで支援できれば」と話す。

従来の支援は、生活困窮者が多様な課題を抱えていても、「障害なら福祉」「失業なら就労」と、限定的な“縦割り支援”に陥りがちだった。

国は打開策として二〇〇九年末、一カ所で就職や生活保護の相談に応じる「ワンストップ・サービス」を実施した。だが、各窓口が一カ所に集まっただけで、相談者に必要な総合的な支援には結び付かなかった面があった。

そこで、元派遣村村長の湯浅誠内閣府参与らが、当事者の支援を継続的にコーディネートする「伴走型支援」として、パーソナル・サポート・サービスの制度化を提唱した。

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東京新聞

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