
「ハーグ条約」の国内手続きについて法制審議会の要綱案が23日まとまり、返還を拒否できるケースなどが示された。だが、配偶者による暴力(DV)から逃れて帰国した女性からは「これで本当に解決するのか」と不安視する声も上がった。
欧州から数年前に2人の子を連れて帰国した首都圏の50代女性は「返還を拒否できる場合の基準があいまいでDV被害者などが本当に守られるのか不 安」と訴える。元夫はささいなことで怒り出し暴れる性格で、離婚を切り出すと「お前を殺してやる」と子供の前で脅され、首を絞められたりしたという。
現地の裁判所で元夫の接近禁止を求め、怒鳴り声や暴力をふるっている音が入ったテープ、恐怖感を訴える子供の日記などを提出したが、DVと認められなかった。親の病気を機に一時帰国が許されて日本に戻り、そのまま帰っていない。
女性は「虐待やDVの証拠を集めるのは難しい。(返還拒否の事情として考慮される)『子供に影響を及ぼすほどのDV』と認める基準は国によって違うと思うが、外国の顔色をうかがってその判断が狭くなると怖い」と話す。
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毎日新聞