
厚生労働相の諮問機関、社会保障審議会は25日、小宮山洋子厚労相に12年度の介護報酬改定案を答申した。ホームヘルパーらが24時間いつでも高齢 者の自宅に駆けつける「定期巡回・随時対応サービス」の新設など「施設から在宅へ」の方針を強化している。ただ、4月から65歳以上の平均保険料は月 5000円を超えかねず、現在7・9兆円の介護費は25年度に16・2兆円へ膨らむ見通し。厚労省は「効率化」を優先しており、負担に見合うサービスとな るかは不透明だ。【山田夢留、山崎友記子】
24時間型の定期巡回サービスは、介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らすことを目指す「地域包括ケア」実現に向けた12年度改定の目玉。定 額負担で定期訪問だけでなく緊急時にいつでもヘルパーらが駆けつける「安心感」が売りだ。厚労省が想定しているのは主に要介護3以上の人の利用で、最も重 い要介護5の人は事業者に支払われる月額報酬30万4500円の1割、約3万円の自己負担が必要となる。
今回と同じ目的で、06年度改定では夜間の定期訪問をする「夜間対応型訪問介護」を導入した。だが、その都度利用料が必要で、使い勝手が悪かっ た。業者側は利益を見込めず現在実施しているのは全国で135事業所。この反省から新制度は定額制とする一方、事業者への報酬は、利用限度額(要介護5で 月約36万6000円)に近い金額とした。
それでも夜間の急な呼び出しや郡部で対応できる人材の確保、という課題は残ったまま。訪問日時や回数を決めるのは事業所側で、利用者の望むサービスを受けられない可能性もある。
11年度の厚労省のモデル事業に参加している社会福祉法人「小田原福祉会」の時田純理事長は「必要なときに必要なサービスを受けられ画期的」と評価しつつ、人材の確保は容易ではないとみる。「国や自治体が責任を持って人材確保にも取り組むべきだ」と指摘する。
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毎日新聞