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2012/09/14
【読売新聞】認知症 明日へ サポーター養成 企業で拡大


認知症の人を理解し、様々な形で支える認知症サポーター。その養成講座を、従業員向けに開く企業が増えている。接客能力の向上が狙いだが、高齢化で、認知症の顧客に向き合う場面が増えてきたという事情もある。


従業員 顧客対応力磨く

「どなっている高齢の男性がいる。傘をなくしたようだが、よくわからない」

「イオン」グループの千葉県内の総合スーパーマーケット。売り場から連絡を受けた従業員は、「もしかしたら」と認知症を疑った。以前、養成講座を受講し、症状について学んでいたからだ。従業員は、まずは落ち着いてもらおうとサービスカウンターに案内し、話をじっくり聴くと、男性客は落ち着きを取り戻した。遺失物届に記入してもらい、近くのバス停まで送った。

同グループでは2007年から、従業員を対象とした認知症サポーターの養成に取り組む。認知症が疑われる顧客の対応に戸惑う例が増えてきたためだ。

埼玉県内の店舗では2年前、お歳暮を15件申し込んだ女性が4日後、同じ内容の契約をした。後日、二重注文が分かり、店の従業員が女性に連絡。言葉遣いに注意しながら、キャンセルや返金の手続きを説明した。

イオンのグループ環境・社会貢献部の塚田公香(きみか)さんは「多くの高齢者を迎えるスーパーにとって、認知症への理解や知識は欠かせない。従業員の対応力を高めるために、受講者を増やしたい」と話す。



預金の引き出しなどで高齢者がよく訪れる金融機関も、養成に積極的だ。

北海信用金庫(本店・北海道余市町)の支店では11年12月、80歳代の女性が慌てた様子で来店し、「預金を下ろした記憶がないのに5万円無くなっている。誰かにとられた」と職員に訴えた。職員は「ご安心下さい。調べます」と語りかけ、女性を応接室に案内。伝票を示しながら本人が下ろしたことを説明すると、女性は笑顔で帰っていった。

ただ、職員だけの対応には限界もある。りそな銀行東久留米滝山支店(東京都東久留米市)では、地元の地域包括支援センターと連携し、顧客の認知症の程度や家族構成などの情報を得ている。

ある時、来店した男性がロビーで待つ間に、排便したことがあった。行員がトイレに誘導し、帰宅を促したが帰ろうとしないので、センターに相談。顔なじみの職員が駆けつけると、男性は安心したように銀行を後にした。同店マネジャーの吉田郁美さんは「銀行だけで抱え込まず、専門職との連携を心がけている」と強調する。

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読売新聞

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