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2012/10/26
【東京新聞】介護トラブル 裁判以外での解決策を探る 専門の手続き機関が手助け


 

【東京新聞】介護トラブル 裁判以外での解決策を探る 専門の手続き機関が手助け
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2012102502000173.html

介護サービスをめぐる利用者側と事業者のトラブル。利用者の家族が損害賠償を求める民事訴訟を起こしても、訴訟は長引きやすく、双方が納得できないこともあるという。そこで裁判以外の紛争解決機関として四月、東京で介護専門の裁判外紛争解決手続き(ADR)機関が設立された。 (佐橋大)

愛知県の介護事業所関係者の携帯に表示された「人殺し」と書かれたメール。送り主は以前、利用していた女性の息子。ケアが適切でないから母親の認知症が悪化して精神科病院に入院、そのせいで健康状態が悪化し、亡くなったと主張する。事業所側は「ケアも手続きもちゃんとしていた」。話は全くかみ合わない。

ヘルパーの資格を持ち、介護トラブルに詳しい弁護士の外岡潤さんは、「介護トラブルは、こじれやすい要素がいっぱい。議論は平行線になりやすい」と指摘する。

外岡さんによると、トラブルのもとは、転倒やベッドからの転落、誤嚥(ごえん)など。こうした事故は、介護職員と利用者が一対一の場面で起きることが多いという。密室で証拠が乏しく、事実認識さえ食い違いやすい。

どこまでが過失かあいまいなのも介護トラブルの特徴という。何が妥当な介護かは利用者の身体状況などで異なり、基準も不明確。家族と介護現場で認識がずれやすい。家族の中には、サービスに不満を持ちながら「ここを頼るしかない」と我慢し、事故をきっかけに感情を爆発させる人もいる。この場合、話がどんどんこじれてしまう。

役所はトラブルの仲裁はしない。訴える先は裁判所ぐらいだが、外岡さんは「家族や介護職員の期待には応えにくい」と指摘する。民事訴訟は長期化しやすく、二年以上争うことも。裁判官は事故と損害の因果関係や、事故に至る過程に問題がなかったかに注目する。一方、家族は事故後の対応にも不満を抱き、訴訟を起こす場合が多い。事故後の謝罪の有無などは相手にされず、むなしさを感じる家族もいる。

さらに裁判官は介護に詳しくない人が多く、介護現場の感覚からずれた判決が出ることもある。過去には、デイサービスの女性利用者が介助を断り、一人で入ったトイレで転倒したことに、事業所側の過失を認め、千二百万円を超す支払いを命じる判決が出ている。

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東京新聞

 

 

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