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2012/12/21
【東京新聞】<はたらく>労組をつくる 実践編 仲間集め交渉力アップ


 

【東京新聞】<はたらく>労組をつくる 実践編 仲間集め交渉力アップ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2012122102000129.html

働く現場が厳しさを増す中、二人からでも結成できる労働組合は、労働者が使用者と対等の立場で交渉するための重要な道具となる。労働組合法で定めるこのルールをいかに具現化するか。十四日の理論編に続き、実践編を紹介する。 (三浦耕喜)

東京都江戸川区のトラック運転手飯田哲也さん(41)は、職場に労組をつくって二年目。団体交渉では会社側が経営資料を出す姿勢を示すなど、「ようやく軌道に乗ってきた」という。

きっかけは同僚の交通事故。補償や労災、行政処分など、社が責任を負う部分もあるはずだが、同僚は職場から消え、社は何も説明しなかった。飯田さんは「あすはわが身。事故を起こせば社が労災を適用してくれるか分からない。残業代の未払い分も相当あった」と疑問を募らせた。

当初、飯田さんは個人加盟の労組で社に団体交渉を求めた。交渉には応じたが「社内の人間は自分一人。社はばかにしていた」と振り返る。残業代の未払い分確認のために、タイムカードを請求しても、社側は「なくした」と答えたという。

「やはり職場に仲間がいないと」と声をかけたのが服部泰悟さん(44)。「仕事をすればするほど報われない給与体系や、運転手の話を聞かない社に不満があった。辞めてもともと、組合という手もあるのかと思った」と話す。集めた仲間は従業員百二十人中の三人。昨年二月に結成通知書を社長に送った。

「社の目の色が変わったのはそこから」と飯田さん。ぎりぎりの人手で回す職場では、三人のストライキでも痛い。警戒する社側は、さまざまな圧力をかけた。関わりを避け、口を利かなくなる同僚も。交渉も「小さなミスをあげつらう社と、自分たちだけが特に多くはないと主張する組合の間で怒鳴り合いでした」(飯田さん)。

それでも交渉で強調したのは、会社の利益を考える姿勢だ。服部さんは「サボる人をかばうための労組ではない。会社の利益を上げないと給料は増えない」。交渉が進んだのは、組合員の仕事ぶりが認められるようになったころだった。

これまでの交渉で社会保険や有給休暇制度の整備、アルバイト期間も勤続年数に加算すること、労災適用の確約などを獲得した。「以前は労組に敵対心を持っていた同僚が、骨折で労災が適用されたと礼を言ってきた。労組が皆のためになる認識が広がった」と飯田さんは話す。

都内のビル管理会社で結成された労組では、賃下げ通告を実質的に押し戻し、経営の改善点も提起した。「営業の見積もりに現場担当者が同行すれば、見積もり違いのロスをなくせる」といった提案だ。労組幹部の男性(45)は「交渉で社の経営を問う以上、こちらも責任が生じる。一緒に社の利益を考える姿勢が成果につながる」と話す。

ただ、こうした取り組みで成果を得るには、労働関係の法律や運用などのノウハウが必要だ。漠然とした職場の不満も、どのような法規違反や問題に集約されるか見極めなければならない。交渉の駆け引きも重要だ。

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東京新聞

 

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