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2013/02/22
【沖縄タイムス】社説:アセス訴訟却下 住民参加を軽んじるな


 

【沖縄タイムス】社説:アセス訴訟却下 住民参加を軽んじるな
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-02-21_45574
【琉球新報】社説:アセス住民敗訴 法の正義に背を向けた
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-203044-storytopic-11.html

原告は中身を問うているのに、判決は中身の議論に入るのを避け、訴えそのものを却下した。門前払いに等しい。

原告にとっては、想定した中で最悪の判決だ。

判決は、アセス手続きの問題点には一切触れていない。アセス手続きの違法性を問う裁判であるにもかかわらず、判決はその点についての判断を避けているのである。 その意味では今回の判決は原告敗訴とはいえない。問うべきことが問われないまま、依然として宙づり状態になっているからだ。

米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う環境影響評価(アセスメント)の手続きに不備があるとして621人の市民が、国を相手に、アセスのやり直しなどを求めていた裁判で、那覇地裁(酒井良介裁判長)は、原告の訴えを全面的に退けた。

オスプレイの配備は、環境アセスを進める上で最も重要な要素の一つである。それなのに事業者である沖縄防衛局は、オスプレイ配備の事実を方法書でも準備書でも伏せ続け、環境アセスの最終段階である評価書にようやく記載した。

オスプレイ配備だけではない。集落上空での飛行やヘリパッド建設など、本来、方法書の段階で開示すべき重要な情報の多くが「米軍の運用上の理由」で明らかにされず、情報開示が後回しになった。

原告が主張したのは、こうしたアセス手続きの違法性である。情報開示が不適切であったために、意見陳述の権利が奪われた-というのが原告の主張だ。

■    ■

判決は、原告が主張する意見陳述権について、「意見を述べる個々人に対し、独自の手続き上の地位を与えているとは言い難い」「事業者は、住民意見に『配意』すれば足り、個々の意見に応答する義務も負わない」と指摘し、原告の主張を却下した。

この主張には正直、驚いた。事業者はいちいち住民の意見に振り回される必要はなく、形だけ聞いて形だけの応答をしていれば事足りる、と言っているようにも聞こえる。

アセス手続きのさまざまな問題には触れず、意見陳述の法的性格を限定的に解釈して済まそうとするのは、いかがなものか。残念ながらこの判決には、環境アセスの原則である住民参加と情報公開をいかに充実させるかという問題意識が感じられない。

原告の主張を門前払いしたことによって、逆に、アセス手続きの「違法性」「強引さ」が未解決の問題として残った、とみたほうがいい。

■    ■

辺野古アセスの手続きの問題点は国会でも学会でも、もっと問われるべきだ。環境行政を預かる環境省が黙っていてはいけない。

原子力規制委員会ができるまで、原発の規制は資源エネルギー庁の原子力安全・保安院が担っていた。原発推進組織の中に規制組織があったのである。

米軍の演習や事件事故から県民を守り環境を守るのは、どの機関か。推進組織である防衛省、外務省は限界を抱えており、住民サイドに立った別の機関が必要だ。

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