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2013/11/11
【マガジン9】 「刑務所の〈福祉施設化〉から考える」本間龍さん×今村登さん


 

【マガジン9】 「刑務所の〈福祉施設化〉から考える」本間龍さん×今村登さん
(前編)
http://www.magazine9.jp/article/imamura/9149/
(後編)
http://www.magazine9.jp/article/imamura/9261/

一見別々のように見える問題も、実は根っこのところでつながっている。だから、いろんな問題にかかわる人たちと、〈つながって〉話をしながら考えてみよう、というコーナーの第2回(お待たせしました!)。

今回のゲストは、〈刑務所体験作家〉の本間龍さん。かつて大手広告代理店の営業マンだった本間さんは、2006年、友人への詐欺容疑で逮捕されて実刑判決を受け、1年あまりを塀の中で過ごしました。そこで就いた仕事は、障害や病気を抱えた受刑者たちが集められる「寮内工場」での「用務者(世話係)」。一般にイメージされる「刑務所」とはあまりにも違う光景が、そこにあったといいます。

いったいなぜ、これほどまでに障害や病を抱えた受刑者が多いのか。それはそのまま「塀の外」が抱える問題を映し出しているものでもあるのでは? そんな思いから、第1回に続き、「NPO法人自立生活センターSTEPえどがわ」の事務局長を務める今村登さんに聞き手を務めていただき、じっくりお話を伺いました。

●障害者や高齢者が集まる「寮内工場」

今村 先日、本間さんのご著書『名もなき受刑者たちへ』を読ませていただきました。今日は、その中にもあった「刑務所は社会の縮図だ」という話、そして「刑務所が〈福祉施設化〉している」「社会の“受け皿”になっている」という指摘について、どういう点からそうしたことを感じられたのか、そして〈福祉施設化〉の背景をどう受け止められたのかを、改めてお聞きしたいなと思っています。

まず、刑務所に入られた当初のことから伺いたいんですが…本間さんがいらっしゃったのは栃木県にある黒羽刑務所の「16工場」というところですね。

本間 黒羽刑務所には、受刑者が作業をする工場が全部で16あるのですが、その中の15工場・16工場だけは、他の工場とは違って受刑者たちが寝泊まりする建物の中にある、いわゆる「寮内工場」なんです。働いているのは、工場棟まで歩いて行くのが難しいような高齢者や障害者などで…僕はそこに「用務者」という、いわば他の受刑者の世話係として配属されていました。

今村 なぜ本間さんがそこに行くことになったんですか?

本間 刑務所に入ると、まず2週間くらい教育訓練期間があるんですよ。刑務所内のしきたりとか1日のスケジュールとか、よく言えばオリエンテーション(笑)。その後面接があって、「刑務所でどんな仕事をしたいか」と聞かれるんですね。

このとき、だいたいはみんな、外でやっていた仕事に近いものを志望します。料理人なら給食関係、電気関係をやっていたから建物修繕係とか。でも、僕は広告屋だったので、刑務所で活かせるスキルが何もない(笑)。それで、拘置所にいる間に読んだ山本譲司さんの『獄窓記』(※)を思い出して、できればああいう仕事がしたいと言ったんです。もちろん、やりたいと言ったから必ずそこに配属になるというわけではないんですけど、結果的に希望どおりになりました。まあ、本で読んで想像するのと実際に体験するのとはやっぱり違いましたけど。

※『獄窓記』…元衆議院議員の山本穣司さんが、秘書給与詐取事件で逮捕、実刑判決を受けて服役し、刑務所で障害のある受刑者たちの世話役を務めた経験を綴った著書。

(前編)

(後編)

 

 

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