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2014/01/06
【西日本新聞】多様な性 学校で学ぼう 広がるLGBT授業 人権教育の一環 欠かせない教員の理解


 

【西日本新聞】多様な性 学校で学ぼう 広がるLGBT授業 人権教育の一環 欠かせない教員の理解
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西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/60698

■新訳男女 語り合おう■

LGBT-同性愛や両性愛、トランスジェンダーなど多様な性の人たちの総称だ。20人に1人の割合でいるとされるが、学校生活では悩みを抱えて孤立し、いじめや不登校につながることも多い。そんな中、子どもたちへ肯定的なメッセージを発信し、人権感覚を養うきっかけにしようと、LGBTに関する学習を授業に取り入れる動きが広がっている。

11月下旬、福岡県中間市の中間小学校。6年生の教室では「自分らしく生きること」をテーマに道徳の公開授業が行われた。

題材は、性同一性障害(GID)当事者である椎太信さん(42)の体験談だ。女性に生まれ、幼いころから心と体の違和感に苦しんできた。前回の授業で講師を務め、つらかったことや「椎太は椎太やけん、そのままでいいっちゃない」という友人の言葉で自分らしく生きようと前向きになれた経験を語った。

この日は、椎太さんの苦悩や心境の変化について考えた。最後の「自分らしく生きるために大切な心は?」という教師の問いかけには、児童から「苦手なことと得意なことがある、ありのままの自分を受け入れる」「人はそれぞれ違うと理解する」「周りに惑わされない」などの意見が出た。

中間小は、2011年度から文部科学省の人権教育研究校の指定を受けている。GIDの学習を通じて多様な性への理解を深めるとともに、想像力や共感的に理解する力、コミュニケーション能力を育成する狙いがあるという。

担当の高橋啓之主幹教諭は「以前よりも自分を肯定的に捉え、他人との関わりも心地よく感じられる児童が増えた。教職員も多様な性について深く考えるきっかけになった」と話す。

教育関係者らでつくる熊本県性教育研究会(今坂洋志会長)も8月、LGBT教育をテーマに熊本市で夏期研修会を開いた。参加者は小学校の部と中学校の部に分かれ、LGBT当事者の「学生時代にどんな経験をしたか」「どういう指導があったらよかったか」といった体験談を参考に、具体的な授業の指導案について議論した。

今坂会長は「LGBTに関して誤解や偏見を持っている人も多い。まずは教員の勉強会などで理解を深め、子どもたちに教えるための土壌をつくっていかなければならない」と語る。

宝塚大学看護学部の日高庸晴准教授(社会疫学)は「先生たちの半数以上がLGBTについて教える必要があると考えているが、実際に授業で取り上げているのは1割」と指摘する。

日高准教授は、厚生労働省のエイズ対策研究事業でLGBTに関する教員の意識調査を2011年から13年に実施。協力が得られた6自治体の教員約6千人が回答し、GIDについて「教育現場で教える必要がある」は73%、同性愛も63%に上った。

一方、実際に授業で取り上げた教員は14%だった。取り上げなかった理由は「機会がなかった」(42%)「LGBTをよく知らない」(26%)「教科書にない」(19%)「教えにくい」(19%)などだった。

日高准教授は「LGBTの子はいじめに遭ったり、自殺を考えたりするケースも少なくない。学齢期の早い段階で自己肯定感を持てるような情報提供が必要だ。教員の理解を深めるため、自治体レベルで取り組みを進めていくべきだ」と話している。

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