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2016/05/02
【熊本日日新聞】ハンセン病:家族-らい予防法廃止20年


 

【熊本日日新聞】ハンセン病:家族-らい予防法廃止20年
(8)もどかしさ(下)踏み出せない一歩
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熊本日日新聞
http://kumanichi.com/feature/hansen/kiji/20160502001.xhtml
特集:ハンセン病 
http://kumanichi.com/feature/hansen/index.shtml

(8)もどかしさ(下)踏み出せない一歩

ことし3月の彼岸の入り。九州北部の離島で、木村佳子さん(75)=仮名=は実家脇にある墓参りに訪れた。花や米を供え、静かに手を合わせる。

佳子さんの姉、中田幸子さん(78)=同=は1953年に島を離れ、合志市の国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園で暮らす。この墓を訪れたことは3回ほどしかないという。佳子さんは「もう何も気にせず、いつでもおいでと言うのだけど。なかなか帰ってこないのよ」。島でのきょうだいの記憶は、60年以上前に止まったままだ。

2人の実家は、島中央の農村地帯にある。庭先から、家族で耕した段々畑や棚田が広がる。「きょうだいたちが、健康のおかげをいただきますように…」。佳子さんが墓前で小さな声で願った。雑草が風に揺れ、カエルの鳴き声が聞こえた。

9人のきょうだいたちは、近所の人たちや結婚などでできた新たな親戚に、幸子さんの病気を知らせずに生きてきた。佳子さんは「ハンセン病を理由にした差別や偏見を、家族は一度も受けていない」と話す。

中学を卒業した姉が島を離れた後、佳子さんのところには姉の同級生が同窓会の案内などのため、たびたび訪ねてきた。「県外に嫁いだ」「おしゅうとめさんの世話が大変で」。うそをつかざるを得ず「心苦しく、今でもハラハラする」。姉の存在を知らないはずの親戚から、どこからうわさを聞いたのか「姉がいるのか」と質問を受けたこともあった。

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熊本日日新聞 特集:ハンセン病 

 

 

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