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◆シリーズ第1回「こころ豊かな老い」
長く人生を生きてきた人には、積み重ねてきた豊かな知識や経験があります。若者には真似のできない、その「持ち味」を何に生かしますか?社会貢献もよし、新しい恋もよし。こころ豊かな老いを見つけるシリーズです。

世代を超えての温かいふれあい。
おじいちゃん・おばあちゃん先生に学ぶ百円塾。

 兵庫県西宮市を中心に、全国に広がりつつある「百円塾」。その名の通り、子どもたちの1回の参加費は100円。手作りおもちゃや、お絵かき、折り紙、習字・・・など、少子化や核家族化でふれあう機会が少なくなった高齢者の知恵や技術を、楽しく教わろうという作家・藤本義一さん提案のユニークな塾である。

 その中のひとつ、毎月1回、昔ながらの手作りおもちゃを子どもたちに伝えているのが、ボランティアグループ「クラフト遊」のメンバー。平均年齢69歳。イベントデイとなったこの日も、メンバー40名のうち10人が参加。集まった3歳から12歳までの約60人の子どもたちに、『ガリガリトンボ』や『竹トンボ』『ブンブンゴマ』などの作り方を指導した。

「こんなの作るの初めて、すごく楽しい!」と、目を輝かせる子どもたち。ボランティア先生との会話の中で、あいさつの仕方や言葉づかいも学んでいく。「私たちは作る手引きをしてるだけ。逆に子どもと遊ばせてもらっています。身近な材料で作るおもちゃは、子どもに感動を与え、感動がまた新しいステップにつながっていくんです。それが私たちの何よりの喜び」と、代表の田仲猪佐美さん(76歳・羽曳野市)。

 クラフト遊は、「昔ながらの遊びの文化を探り、幅広い世代に伝承することでの社会参加」を目的に、大阪府のシルバー向け講座の修了生で1991年に結成。地域のイベントや学校行事への参加の他、アメリカ・ベトナムなどでの海外活動も。1996年には総務庁長官より、「長寿社会における高齢者の社会参加活動の模範」と『社会参加章』を受賞した。

 田仲さんのシルバーボランティア論が印象的だった。「ボランティアはしてあげるのではなく、させてもらっている。高齢だからと、家で寝転んでテレビのお守りをしているだけじゃダメ。自分の持つ知識や技術を活かしていくべきです。大切なのは遊び心。社会貢献なんて意気込まなくていい。別になんだっていいんですよ」
《百円塾》
 今の学習塾のあり方に疑問を抱いた作家・藤本義一さんが、「もの作りやお金の大切さを実感し、世代を超えたふれあいの場を」と提唱。カルチャースクールなどを経営する(株)CBコーポレーションが賛同し、社内に本部を設置。同社西宮校の教室を無料提供することで、非営利組織として1994年にスタートした。参加費100円の使い途は子どもたちの意見も聞き、100万円になった1998年、チベット文化研究所に寄贈された。現在、大阪、京都、奈良、金沢などにも広がり、各地のイベントとしても開催されている。

◆問い合わせ先
本部・(株)CBコーポレーション/tel:06・6241・0770(代)
クラフト遊田仲猪佐美さん/tel:0729・53・9261





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