釈迦が「性の交わりに耽る者は教えを失い、その行為は邪である」と、出家者の性行為を厳しく禁じ、性そのものを卑しいとみると同時に、女性との関係を断つべしと性否定をしたのが、仏教における女人禁制の始まりといわれる。仏典には女性を口汚く侮辱した言葉があり、その際たるものは、10世紀に中国で「血の穢れ多きゆえに地獄に堕ちたものである女性を救う」と書かれた経典『血盆経(けっぽんきょう)』。この「血」は出産のときの血を指したが、のちに生理の血も加えられ、女性は「不浄」「穢れ」のために地獄に堕ちるという観念がつくり出されていった。
また、神道で、天皇家が、「穢れ」の対極にある「スメル」という状態を好んだことも、女人禁制につながっていったと考えられている。
(女人禁制第1回 源淳子さんのページから) |