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「基本編」


Q13.部落差別を禁ずる法律はあるのですか?

憲法上、差別は認められません。国連からも差別禁止法の強化が求められています。

現在のところ、直接的に部落差別を禁止する法律はありません。しかし、日本国憲法では、「基本的人権は、侵すことのできない永久の権利」(第11条)であることを規定した上で、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」(第13条)の尊重をうたっています。

そして第14条では「人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と「法の下の平等」を定めています。

このように憲法上、部落差別が決して許されないものであることは、あきらかです。また多くの自治体においても、部落差別をはじめとする差別の解消と人権擁護のための条例の制定や宣言の採択が行われてきています。

国際的には国連を中心として、より積極的に差別を禁止する条約が制定されています。なかでも1995(平成7)年に日本が加入した【人種差別撤廃条約】では、「人種差別」をたんに「人種」や「皮膚の色」という狭い意味ではなく、「世系(せいけい)」(血筋や系統を意味する語)「民族」「種族」などに対する差別を含むものと定義しています。そして日本の部落差別はこのうちの「世系」にもとづく差別であると国際的に認知されています。

条約の締約国である日本でも、この条約は法的効力を持っています。しかし日本では具体的な取り組みを定めた法整備が遅れているといわざるをえません。

2001(平成13)年、国連人種差別撤廃委員会は、日本に「人種差別」を禁止する特別法の制定が必要であると指摘しています。また同年、国連社会権規約委員会は「差別禁止法を強化するよう強く勧告する」と、日本政府の対応を批判しています。

現在日本でも、部落差別を禁ずる内容をもりこんだ法律の整備や、人権侵害の救済や人権政策の提言機能をもった「人権委員会」の設置が求められています。

【人種差別撤廃条約】
1965年、国連総会で採択され、1969年に発効した国際条約。2005年現在、締約国は170カ国。「悪質な差別行為の禁止」「被害者への救済」「劣悪な状況におかれている人びとへの特別措置」「教育啓発活動の推進」を明確に規定しています。