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「雇用・労働問題」


3 女性社員には、家族手当を支給しない。

私は、共働きの女性社員です。夫は自営業を営んでおり収入が少ないため、私が我家の主たる生計を維持し、夫を扶養家族としています。私が勤務する会社の就業規則には、「主たる生計を維持する世帯主で、家族を扶養している者に家族手当を支給する。」と定められているので、会社に家族手当の支給を申請しました。しかし、会社は、「貴方には、ご主人がいるから。」「今までに女性には支給したことがないから。」と納得できない理由を並べて支給してくれません。

 このような取扱いは男女の性別のみによる賃金の差別的扱いであると認めざるをえません。この事例では、会社の就業規則に明確に男女という言葉は使われていませんが、運用面では配偶者に対する家族手当は妻に限られているようです。これは、そもそも一般的に夫が仕事を持ち収入面で家族を支え、妻は夫に扶養され家事に従事するという前提に基づいているものと思います。たしかに一般的にはそうかもしれませんが、これは家族のひとつの形態にすぎません。

 事例の女性社員のように、夫の収入が少なく妻も働いて一家を支えている場合もあります。妻を扶養する夫である男性社員と夫を扶養する妻である女性社員との間に、家族手当の支給が男性だけであるという賃金体系は明らかに不公平が生じてしまいます。これは、「使用者は女性であることを理由として、男性と賃金について差別的取扱いをしてはならない。」と定めた労働基準法第4条(男女同一賃金の原則)に違反しています。したがって、会社は、速やかに有扶養の女性社員にも家族手当を支給すべきでしょう。

 もし、会社が頑なに拒否して支給されない場合は、労働局雇用機会均等室に相談して下さい。企業に労働組合があれば組合に相談すべきですが、ない場合は、一人でも加入できるユニオンの組合員になり、団体交渉で解決を図ることができます。

執筆協力団体:連合大阪なんでも相談センター「労働相談Q&A」