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「暮らし」
野宿生活


怠けているように見えるが実際は?

野宿生活をしている人びとは、一見すると何もせず怠けているように見えます。実際の暮らしはどうしているのですか。

1998年に大阪市民を対象に行なった野宿生活者に対する市民意識調査(大阪市立大学都市生活環境問題研究会)によれば、51.0%の市民が野宿生活者を「怠け者」と見ています。たしかに通勤や通学途中の駅周辺や公園などで、多くの野宿生活者が手持ちぶさたにたたずんでいたり、寝ていたりする光景を見かけ、「怠けている」と見てしまうこともあるでしょう.
野宿生活者は、それまでの仕事や住居、さらには家族との支え合う関係を失い、そうした場所でしか時を過ごさざるを得ません。しかしそれは、彼らが怠け者であることを表しているのではないのです。失意のうちに打ちひしがれて、そうするよりほかにすべがないのです。
しかし多くの野宿者には、それ以外の理由もあります。夜間、路上で眠ることは持ち物を盗まれたり、襲われたりといった危険を伴います。また、彼らも何らかの収入がなければ生きていけません。多くの野宿生活者は空き缶や廃品などの回収・販売でわずかな収入(平均1日1000円程度)を得ており、そうした仕事は、夜間から早朝に行なうことが多いのが実情です。したがって夜は起きて、昼間に寝るという生活パターンの人が多いのです。
しかし、こうした彼らの事情を知らない市民の多くは、昼間の彼らの光景を見て「怠けている」と思いがちなのです。