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友人からマルチ商法に誘われたが断りたい

学生時代に仲がよかった友人に「いっしょに仕事がしたい」と呼び出されました。「マルチ商法でパソコンを売り、成功報酬でもうけよう」と誘われ、入会金として8000円払いました。契約書は後日受け取ることになっています。よく考えたら気が乗らなくなったので、断りたいのですが。

特定商取引法により、20日以内であればクーリング・オフで無条件解約できますので、書面で通知してください。
「マルチ商法」とは、商品代金や登録料などを払って販売組織に加入し、新たに消費者を加入させて商品やサービスを購入させればマージンが得られる取引のことです。マルチ商法そのものは違法ではありませんが、販売するにあたって、相手に不適切な説明をして誤解や困惑をさせたり、書面の取り扱いが不十分であったりすると、法に触れてしまう可能性があります。
マルチ商法に関するトラブルは後を絶ちません。特に、社会経験の少ない若者が臨時収入を期待して引き込まれるケースが目立ちます。しかし多くの場合、入会に必要な資金力がなくてローンやサラ金を利用したり、友人を勧誘しようとして人間関係にひびが入ったりして、思うように利益が得られず借金だけが残るといったケースが多いのが実情です。そのほかにも、たとえば健康食品の販売であれば、薬事法や食品関連の法規などの知識も必要であり、知らないうちに法に触れる危険もあります。ビジネスは安易に始められるものではないことを心にとめておきましょう。