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無理せず、得意分野のみの介護

-----晋さん、にこやかですね。いつも、ああいう会話をしてらっしゃるんですか?

 そうですよ。ああやってじいちゃんをからかうのが、私の仕事(笑)。私のことを、時には妻だと思ったり、従姉妹と思ったり、愛人と思ったり。自分も、学生になったり、勤め人になったりするじいちゃん。この前なんか、「天国に行ったら、閻魔大王がいて、雷のように怖いんだけど、にこ〜っとすると素晴らしい笑顔なんだ。天国では英語と日本語がチャンポンでグッバーイ、サンキューベリーマッチって言うんだ」って教えてくれましたよ。

-----「何、言ってるのよ」と、間違いを正したりしないところがすごいですね。

 認知症の人には、ウソも方便(笑)。じいちゃんは、まだらボケ。昨日は、「大学の授業がつまらないから、やめるって言っといてくれ」って言うから、「やめると、50万円違約金をとるんだって」って言ったの。そしたら、「それなら(大学は)金儲けじゃないか」って言う。「そうだよ、金儲けでやってるんだって」と言ってみたら、「しょうがないな。金が欲しくて、仕事しちゃダメなんだ。いい仕事をしたら、金は後からついてくるんだ」ですって。

田辺さん

-----スイッチ次第で、いい話が聞けるんですね。

 いい加減なものですけどね(笑)。じいちゃんと話すのは楽しいです。介護は「不まじめ」にやるくらいで、ちょうどいい。うちの介護のスタンスは、「自分の人生を大事にしながら、そのついでに介護する」。大いに「不まじめ」にやっていますよ。

-----「不まじめ」な介護? たとえば?

 1日3回、朝と昼に1時間ずつ、夕方は30分ヘルパーさんに来てもらって、体の清拭やおむつ交換、食事など基本の世話をやってもらっているのですが、その間はすべてヘルパーさんにお任せして、私は買い物に出たり。自分の苦手なことはしないんですね。
 私は料理があまり得意でないので、手をかけない。じいちゃんのご飯はいつも同じで、朝はパンと牛乳、昼と夜はおかゆ。おかゆは鰻を煮込んだり、鰯の角煮を煮込んだりしますが、そのたびに作るのは面倒なので、1回で何食分かを作り、小分けにして冷凍。毎食ごとに、ヘルパーさんに電子レンジでチンしてもらっています。あとは、缶詰に入った病人用の高カロリー飲み物を1日3缶。

-----なるほど。無理しないで、ご自分の暮らしを犠牲にしない中での介護というわけですね。イラッとすることはないですか?

 たまにあります。月に3、4回、夜中に大声で起こされる時。じいちゃんの隣の部屋で私は寝ているのですが、夜中の2時や3時に「腹減ったよ〜腹減ったよ〜!」と言い続けられると「この野郎」と思いますよ(笑)。そんな時はバナナをギューと口に押し込むの。すると「うまいな」って食べてくれる。


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