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担任の先生はなにかというと「女なんだから」「最近の男子は・・」と言います。女か男かでやることを決められるのは納得できません。この気持ちを先生にうまく伝える自信がなくて黙っているのですが、だんだん先生のことが嫌いになってきて困っています。


「気持ちをうまく表現できない」と書いていますが、実はうまく表現していますね。あなたの思いを先生に伝えてみませんか? 相手を批判するのでなく、「先生がいつもこんな言い方をすることについて、納得できない気持ちでいるのです」と、ていねいに自分の気持ちを話してみましょう。

先生が言われることは「性別役割分担意識」あるいは「ジェンダー」といいます。「男性はこんな役割を、女性はこんな役割を」と性別で分けて考えられてきたことです。社会では当たり前とされてきたこともあり、先生だけでなく多くのおとなも子どもも「性別役割分担意識」をもたされてきました。そのために、女性は外で働くのでなく家の中で家事・育児や介護をするという役割を割り当てられました。逆に男性は家族を養うために外で働き、お金を持って帰るという役割を割り当てられてきたのです。女性が「外で働きたい」と意思表示をしても認めてもらえなかった時代もあります。

現在では多くの女性が外で働くことが可能になりましたが、結婚や出産・育児・親の介護を機に退職せざるを得ない(退職を強要されることも)状況はまだまだ残っています。そんな考え方が「女子なんだから」「男子なんだから」と性別を理由づけに使い、あらゆる場面で使われるのです。