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小野田さん

「私」を主語にしたI(アイ)メッセージで要望を伝える

--次に、保護者に対しては?

 まず、今の学校がどういう状況になっているかを知ってほしいです。文部科学省が実施した教職員の勤務実態調査(2006年7月)によると、勤務日の動労時間は1日平均で約11時間です。「家への持ち帰り残業」も35分あります。場当たり的な「教育改革」は学校現場から活力を奪ってきました。教師や管理職に対する、さまざまな事情を無視した評価制度や確たる理念もなくコロコロ変えられるカリキュラムなどに振り回されてきたんです。さらに社会のあらゆる問題が教育問題であるかのように、何か事件が起こるたびに「学校は何をしてるんだ」と厳しく問われるようになりました。

 だからといって、もちろん黙っていろというのではありません。先生たちは常に緊張状態に置かれているために、保護者のひと言に過剰反応したり、自己防衛に走ったりすることがあり得るということなんです。その前提に立って、学校や教師に対する要望や意見、自分の思いをどう伝えるか。私は「I(アイ)メッセージ」がポイントだと思います。「先生が悪い」「学校がまちがっている」ではなく、「私はこう思っています」「私はこれができますが、先生はこういうふうにできませんか?」というように、「私は」を主語にするんです。そして自分ができることと相手に求めたいことをはっきりと言う。「教師の落ち度を責めるつもりはない。この問題をみんなで考える土俵の上に載せてほしい」ということをきちんと伝えることができれば、教師と保護者が対立する構図にはならないのではないでしょうか。

 保護者と教師は敵ではありません。たまたまあるとき、ある場所において、子どもの成長発達に関わる当事者として顔を合わせ、子どものために手をつなぎあえるパートナーです。お互いにこの原点を忘れず、よりよい関係を築くために何が大切なのかを一緒に考えていきましょう。
本の紹介  
『親はモンスターじゃない』 『親はモンスターじゃない! イチャモンはつながるチャンス』
1400円(税別) 学事出版発行
悲鳴をあげる学校 『悲鳴をあげる学校』
1400円(税別) 旬報社発行

 

 

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