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ガンと診断されたが、手術後に誤診とわかった。賠償請求をしたい

病院で組織検査をしたところ、ガンだと言われました。ところが手術を受けた後でガンではなかったことが判明。病院のいい加減さに怒りでいっぱいです。賠償請求をしたいと思うのですが。

医療行為が行なわれるにあたり、医療者側(医師)と患者側の間で「インフォームド・コンセント(説明と同意)」がとられるのが原則となっています。今回の手術が行なわれる前に医師から手術の目的・方法・術後の経過などについて説明が行なわれ、それに対してあなたが納得したうえで同意書が交わされたはずです。
手術の同意書にはあなた自身のサインがあるので、その控えが手元にあれば大切な証拠となります。また主治医からどのような説明を受けたかというメモや、他の人の証言などがあれば、それも貴重な資料となります。もしも同意書の控えが手元になく、また主治医からどのような説明を受けたか定かではない場合、主治医をとおしてカルテ開示を求めるとよいでしょう。カルテの情報公開は現在、どの医療機関も前向きに取り組んでいます。今回の病院が情報公開を拒否しても、裁判での解決をお考えであれば、弁護士をとおしてカルテなど証拠保全することができます。手術に至った経緯、事実関係をまず把握し、そのうえで納得がいかない場合には、以上のような資料・証拠を集めて、訴訟を起こす準備をされるといいでしょう。医療過誤については各種機関にご相談ください。