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高校へ行こうとしない息子。このままでは中退になってしまう

次男は高校3年生になってから欠席が目立ち、最近はまったく学校に行かなくなってしまいました。あと少しがんばれば卒業できるのに、夜更かしをして、昼間は寝ているか買い物に出かけるという毎日です。親としてはせめて高校だけは卒業させてやりたいのです。夫も「あと少しなんだからがんばれ」とハッパをかけるのですが、父親の言うことにも耳を貸そうとしません。本人は事の重大さを何もわかっていないようです。
長男と長女は勉強ができ、大学へ通っています。なぜこの子だけがと思うと、ふがいなくてなりません。担任の先生も心配してくれていますが、本人がこの調子なのでどうしようもありません。親としてどのような対応をすればいいのでしょうか。

卒業間際になって学校に行かなくなる、もう少しがんばれば卒業できるのに、なんとふがいない息子だろう…。親として心配やいらだちを抑えきれないのももっともです。深夜まで起きていて、昼問は買い物以外は寝ているという姿を目にすれば、将来のことを何も考えていない怠け者のように思われるかもしれません。
けれども、今は本人が一番つらい状況なのではないでしょうか。心身の急激な成長に伴う自己意識の変化にとまどっている時期です。友人とのかかわりを深める一方で、孤独を求めたり、子ども扱いに反発しつつも大人になることをおそれたりと、相反する思いに揺れ動きながら自分自身の世界観を築こうとし、悩みながら自己確立に立ち向かっている時期といえます。
そんな気持ちに寄り添う気持ちで話をし、また兄姉とは比較せずに息子さんならではの良さを見つけ、言葉や態度で認めてあげてください。プレッシャーをかけるのではなく、取り除いてやるという気持ちが大切です。