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孫が父親の暴力を訴えてきた。母親は否定しているが

娘が小学生になる女子の孫と二人で帰省した際に、「お父さんはお酒を飲むと暴れてこわいから、もうお家には帰りたくない」と言いました。以前からときどきそれらしいことを聞いていたので、その子の母親である私の娘に尋ねると「そんなことはない」と否定します。これはもしかすると虐待ではないかと不安な気持ちですが、それ以上は踏み込めないでいます。とはいえ、わが娘の家庭のことゆえ、このまま放っておいたものか心配です。

娘さんやお孫さんを心配するお気持ちと、「子どもの話だから」と暴力や虐待を否定したいお気持ちの間で揺れていらっしゃるんですね。大人は子どもの話を軽視しがちですが、子どもだからこそ見える真実もあるのです。お孫さんが何度も父親から暴力を受けていることをあなたに訴えている以上、たとえ父親がしつけだと言い張っても、それは「暴力」なのです。
娘さんは否定されているようですが、娘さん自身も暴力を受けている可能性があります。DVや虐待はエスカレートする傾向があるので、娘さんの住む地域の児童相談所・保健所・福祉事務所などに早めに相談されることをおすすめします。お酒を飲んで暴れるということなら、アルコール依存の治療が必要かもしれませんので、それも含めてご相談ください。相談は娘さんやお孫さんの意思を尊重しますし、プライバシーも厳守されます。家庭内での暴力は周囲の目から見えないことが多いので、注意深く監視する必要があります。しっかりと見守ってあげてください。