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大学のゼミの飲み会はセクハラだらけ。しかし単位が気になって欠席できない

大学のゼミ授業終了後は毎回、全員で飲み会をします。酒類があまり飲めないうえに、教授に体を触られたり卑猥な話題が出たりして、いつも不快な気持ちになります。かといって欠席すれば単位が取れず卒業できないといううわさが流れており、断り切れずに困っています。

教授と学生という力関係のなかで、本来の目的である学業とは関係のないつきあいを暗黙のうちに強要されているようですね。欠席すれば単位が取れないといううわさが事実かどうかはわかりませんが、そういうプレッシャーを受けること自体が問題でしょう。まして、飲み会で体を触られたり卑猥な話を聞かされることは、セクシュアル・ハラスメントにあたります。特に今回のように大学などの高等教育機関におけるセクハラのことをアカハラ(アカデミック・セクシュアル・ハラスメント)と呼び、飲み会に出席しないと単位認定されないというようなものを対価型セクハラといいます。
セクハラかどうかを判断するのは、あなた自身です。たとえば飲み会でお酌を強要されることについて考えてみましょう。もしあなたが進んでお酌する場合は任意の行動ですからセクハラにはなりませんが、「意に反した」状態であればセクハラになるのです。
一見行動的には同じでも「意に反した」というのは「望んでいない・歓迎していない・嫌がっている」という意味でセクハラになるので、あなたの気持ちが重要になってきます。見た目だけで判断ができない点で理解されるのが少ないのですが、不快な気持ちを意思表示したり、それが難しい場合は第三者に相談してください。各大学内にはセクハラに対応する担当者がいるはずですし、学生相談室がある大学も多いでしょう。一人で悩まず、気持ちよく勉強を続けるためにもぜひ相談してみてください。