【毎日新聞】柳美里「JR上野駅公園口」を読み解く三つのカギ
2021/02/04
重里徹也・文芸評論家、聖徳大教授
この数年、日本の女性作家が欧米で高く評価されている。ノーベル文学賞の候補に目されている多和田葉子と小川洋子をはじめ、川上未映子や村田沙耶香などの名前をよく聞く。
その理由を詳述する余裕はない。ただ、日本の文学賞でも女性の選考委員が増え、女性の受賞者が毎回のように出ていること、海外の出版社やジャーナリズムが日本文学に以前より関心を示し、有能な翻訳者がいるらしいことは、基本的な背景として押さえてもいいだろう。
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