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2021/05/18
人権啓発DVDの紹介


(7)シリーズ映像でみる人権の歴史 第7巻 
水平社を立ちあげた人々
―人間は尊敬すべきものだ―

7水平社.jpg

1.テーマ      部落差別

2.教 材

(1)タイトル
シリーズ映像でみる人権の歴史 第7巻 
                     水平社を立ちあげた人々 ―人間は尊敬すべきものだ― (17分)

(2)制  作
企画・制作  東映株式会社 教育映像部
制作協力   株式会社トライビジョンプロダクト
制作年    2020年
本体価格   66,000円(税抜)
問合わせ先  東映株式会社 関西営業推進室

(3)内  容
プロローグ
まず、水平社のシンボルである「荊冠旗」を取りあげています。これは当時の被差別部落の人たちの陰惨な受難と解放への殉教の気持ちを表現したものであり、この旗を見ずして水平社運動は語れないからです。また、「全国水平社創立の地」と記された石碑に続いて、水平社宣言を紹介しています。この宣言を中心となって作り、荊冠旗を考案したのは西光万吉でした。

「差別ではなく尊敬を」と訴えた人びと
西光万吉の生い立ちから水平社創立大会までを取りあげています。万吉が日常的に差別の起きていた学校で生活を送っていたこと、画家の道をも断念することになったことなどを説明しています。その後仲間ができ、各地で差別と闘っている人びとと繋がったことで、いよいよ水平社創立大会の当日を迎えます。背中に数知れぬ人びとの支えを感じながら、駆けつけた同志は実に千人に達しました。

子どもたちの訴え―差別も戦争もいやだ―
水平社創立当時16歳だった山田孝野次郎に焦点をあてて、立ちあがったのは大人たちだけではなかったことを紹介しています。軍隊内での差別糾弾闘争や軍事教練に反対した日記を通じて反差別だけでなく、反戦争を徹底して貫いた生涯について説明しています。

エピローグ―良き日のために―
水平社創立の歴史的意義とともに、現在もなお部落差別が存在していることを確認した上で、彼らの「人を尊敬する」思いを受け止め引き継いでいくことが「いまを生きる私たち」である、というメッセージで結びとしています。

3.ねらい
日本の人権の原点ともいえる「全国水平社」の創立背景、歴史、そこに携わった人たちの想いを通じて、差別を根絶するために何をすべきか自問自答することができます。「全国水平社」創立の中心にいた西光万吉の幼少期から、創立に至るまでのドキュメントと創立大会時の実録映像より、視聴する人が当時の西光万吉、山田孝野次郎他多くの青年たちの部落差別解消にむけた強い情熱を感じることができる作品です。

4.話し合いのポイント
①水平社創立に立ちあがった人たちが、何を最も強く訴えたかについて、話し合ってみましょう。
②被差別部落の人びとはどんな思いで水平社創立大会に参加したのか考えてみましょう。
以 上

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【参考資料】
■荊冠旗(けいかんき)が伝えるもの
水平社旗。水平社運動の象徴であり、その思想を的確に表しています。敗戦後、それを発展させて部落解放全国委員会旗、さらに部落解放同盟旗となりました。部落解放運動のあるところ必ずその先頭に立っています。全国水平社の創立に参画し、日本の人権宣言でもある水平社創立宣言の起草者である西光万吉が考案しました。暗黒(黒色にあらず)のなかに血の色(赤色ではない)で荊冠が描かれています。<犠牲者がその烙印を投げ返す時が来たのだ。殉教者が、その荊冠を祝福される時が来たのだ>と<宣言>を呼びかけた、その<荊冠>です。それはキリストが十字架の上でかぶせられたいばらの冠-受難と殉教の象徴であり、その旗竿は、先を鋭く斜めに切った青竹の竹槍とし、自らの力と行動で絶対の解放を期す決意を表しました。<小さい星の一つさえない此旗は、絶望的にさえ見えるにもかかわらず、血みどろな人間が、まだ殺されずに生きている、しかも立ちあがってきたような、そんな気持ちが私にこの旗と竿を考案させた>と西光万吉は記しています。触れると痛いその<いばら>の<とげ>は、外にだけでなく内にも向かって鋭く尖っており、差別者を糾弾することを通して、何より自らをただす、人間としての自覚という意図が込められていることを西光は強調しています。
(解放出版社 部落解放・人権研究所編 2001『部落問題・人権辞典』)

■全国水平社創立宣言とは
1922(大正11)年3月3日、京都市・岡崎公会堂での全国水平社創立大会で採択された<全国に散在する吾が特殊部落民よ団結せよ>に始まり<人の世に熱あれ、人間に光あれ>で結ばれる、日本で最初の人権宣言です。創立の契機となった佐野学の論文<特殊部落民解放論>の、部落賤視の無意義な<伝統的観念を破壊するには、自ら集団的見解を発表し且つ要求するところが無ければならぬ>に触発され、また大会は<集団的見解を発表し且つ要求>しようとする相談会として計画され、宣言・綱領・決議・規約が用意されることになりました。西光万吉が島原遊郭<すみや>の物干し台で1922年2月に起草、平野小剣が添削したとされます。西光が僧侶であったことから、罰、殉教者、荊冠・願求礼讃などの宗教的用語と気分に満ちたものとなりました。2022年に全国水平社創立宣言100周年を迎えます。
(解放出版社 部落解放・人権研究所編 2001『部落問題・人権辞典』)

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